2013年4月28日日曜日

真っ白な山々

ちょっとしたお出かけの計画だったが,体調不良者が出たので予定変更.抜けるような青空に,真っ白な山々が美しい.立山は大変な人出だろう.

午前中はハウスキーピング,昼食を挟んで,午後は見守りをしつつ,文献読みなどをしていた.夕方になって少し散策.

2013年4月27日土曜日

デューラー展の図録

段ボール遊園地の催しに出かけて子供らを遊ばせる.それなりの人出で,段ボールの遊具で自由に遊べる場所には,ちびっこがわんさかいて,比喩でなく頭痛がしてくるのだった.

その後は家族とは別行動で,コーヒー豆を調達したり,古本屋に寄ったり.初めて入ったところで,棚から棚へと横歩きして楽しむ.そういえばこの本持っていたはずだけど,最近見ないな,どこやったかな,などと思うのは古書店ならでは.結局,デューラーの図録を購入.

ISBNもついておらず,展覧会の図録とは思った.帰りの車中で眺めているうちにふと気がついて確認すると,1992年に国内を巡回したデューラー展のもので,つくばに来たときに足を運んだのだった.

そのときは,16世紀の版画が20世紀の日本で見られるなんて,不思議だなぁ,という感慨を持ったものだが,更に20年程が経過して,そのとき買わなかった図録を手にするとは,本当に面白いものである.


2013年4月26日金曜日

荒天

夕べ,口にはうまいが体に悪い水を飲んだせいか(そのせいで眠りが浅かったせいか),意気の上がらぬ日中を過ごす.あられが降ったりする荒天で,肌寒い.

出席の集計など,できることをしているうちに夕刻になり,冷たい雨の中を帰途につく.市電が混雑していて2本見送る.

2013年4月25日木曜日

木曜はセミナ:今年度初回・GGC

例によって午前中は学内某所に身を潜めていた.

昼食後,北陸数論セミナの初回に移動するタイミングをはかる.今日はいつもより開始が1時間早い.16時のバスに乗りこみ,日差しが傾いだ中を,金沢へ移動.

虚Abel体のGGC(一般化Greenberg予想)についてのご講演を大変興味深く聴講した.その後の懇親の宴を楽しんで,年度の変わり目につきもの,異動の話を聞いたりして,いつものバスで帰宅.

2013年4月24日水曜日

面談

作文の宿題を提出し,強い風の中をよろよろと出勤.

午後は,助言教員との面談日(学期毎に1度ずつ設定されている.1年生は先週済んでいるので,今日は2,3年生)の為,居室で待機する.三々五々やってくる学生諸君に昨今の様子など伺う.

自分は彼らぐらいの時に,何を考えていたのか.思い出せない……のだが,実は断片的に記録を残していて,それを見てみると:1990年4月20日に,3年生になった私は体育の授業のクラス分けに出たり(体操トレーニング,めいめいマシントレーニングをするという不思議な授業だった),丸善で友人と会って立ち話をしたり,そのまま友人らとのゼミの打ち合わせに行ったり(浅枝,有馬「ベクトル場と電磁場」),解析の演習,専門外国語の授業などに出ている.

演習も外国語も,授業で使うプリントを配布して解散になっていて,のどかな時代であったことよ.そして夜は,打ち合わせをした友人らとのゼミをさっそく開催している.会場は自分の部屋,とあるので,一ノ矢の宿舎で開いたのだろう.

次に記録が残っているのは同年5月1日.遅い昼食を取った後,「そのまま帰省することを決心する」などとあり,実家に連絡も取らず上野から18時20分の新幹線に乗ったようだ.帰省の車中で,漱石の「明暗」を読んでいたとある.そういえば,そんなに面白いとは思わず,むしろ義務感のようなものの方が勝っていたことを覚えている.

そういう学生がいま面談に来たらなんと言うだろうか.まぁ楽しそうで良いですね,といったところだろうが,確かにそんなふうではあった.

2013年4月23日火曜日

牧歌的

午前中は学内某所に潜伏して文献読みなど.まだ学期がはじまって間もないせいか,どこも混雑している.

昼食を挟んで,午後はM1ゼミ.Ireland-Rosenの本で,cubic residueの話に入る.今日はスピーカ氏の都合で,Eisenstein整数の環のあたりまでやって早めに仕舞い.来週もゼミをやるというので,「もちろん」とにこやかに答えた.来週の水曜は月曜の時間割でもあり,連休の谷間だからどうこうという牧歌的な時代は遙か昔のこととなったのだ.

所用を済ませて帰宅.夜は作文の宿題を済ませるべくキーボードをたたく.BGMは,夕べDeutsche Grammophonから購入した,Années de pèlerinage(リストの「巡礼の年」第1年から第3年までの3枚組).AmazonでもMP3が購入できるが(リスト:《巡礼の年》全曲),DGからだとFLACも選べる(し,少し割安だった).

この録音は,村上春樹の新作「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」で作品の根底に据えられて,大変人気らしい.らしい,などと書いているが,私も早々と読了した.この作者に対しては点の辛い人が何故か多いようなのだが,私はいつもどおりに楽しめたのであった.


リスト:《巡礼の年》全曲
Universal Music LLC (2002-09-09)
売り上げランキング: 5


色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
村上 春樹
文藝春秋 (2013-04-12)
売り上げランキング: 3

2013年4月22日月曜日

久しぶり

月曜1限,1年生の線型代数の講義から週が始まるのはいつもどおり.朝方からおさらいをして,通学通勤の人々に紛れて出勤.

まだ平面や3次元空間での幾何(直線や平面)の復習をしているのだが,こんな進捗で大丈夫か?と自問自答.どこかでつじつまを合わせねばならない.

私の講義では,出席はとっている(テキストの問を小テストとして10分~15分で解いてもらう)のだが,成績には反映させない.しかしこの方針を貫くためには受講者の理解・協力も必要である.少なくとも,小テストの直前に現れて,名前だけ書いた紙片を提出するような受講者がいると,このままで良いのか,大いに考えさせられてしまう.

昼食を挟んで,午後はM2ゼミ.小野先生の本で,Hilbertの分岐理論,Frobenius自己同型,Artin記号まで.ゼミでこのあたりの話題にまで来るのは,久しぶりである.

Twitterで,岩熊哲夫さんの「大学1年生のとんでもない勘違い」という文書を知ったのでリンクしておきます.同氏の styleuse.dvi は一頃とても参考にしていました.

2013年4月9日火曜日

月曜1限

今年度前期が月曜から始まる.私は1年生向けの線型代数(2つ開講される方の一方)を担当する.月曜1限開講.これは希望したもので,週の早いうちの早い時間,と希望したところ,これ以上はないコマに設定された.望むところである.

初回なので,教務的なことを少し解説した.そして本題に入るのだが,教科書が矢線ベクトルと幾何ベクトルの解説から始まっていたりして,解説に少しく時間を取られる.

春休みの間に読んでいた,Walter Lewin「これが物理学だ! マサチューセッツ工科大学「感動」講義」によると(素晴らしい本なので強くお勧めしたい.著者は,点線がうまいとか,顎が頑丈であるとかでも有名),彼は電磁気学の講義の最終回に,4つの壁にMaxwellの4つの方程式をそれぞれ映し出して

「マクスウェルの方程式4つ全部を初めてこんなふうに目の当たりにし,その完全さ,美しさ,そして互いに語り合う様を鑑賞する機会は,きみたちの人生でたった一度,これっきりだろう.決してもう訪れないだろう.そして,君たちはもう以前と同じにはなれないだろう」(同書,位置6045~)

と語りかけるらしい.そして,お祝いに水仙の花を1本ずつ学生らに手渡すそうだ.線型代数の講義で真似をするなら,何を映し出せば良いだろうか.しかも前期なので,まだ一次方程式の解法や行列式を扱うのみである.行列式の多重線形性とか……?


これが物理学だ! マサチューセッツ工科大学「感動」講義
文藝春秋 (2013-02-01)
売り上げランキング: 1,030

見通し

火曜午後はM1ゼミ.昨年度B4の残党で,ゼミの時間もゼミ室も,テキストも変わらない.のだが,スピーカ氏と私とで,かなり大まかながら,今後の見通しなど話し合う.

午後からしだいに気温が下がって,寒いなぁ,などと言いながら勉強する.素体 $\mathbf{F}_p$ 上での $x^n+y^n=1$ ただし $n\mid (p-1)$, の解の個数を,Jacobi和を使って計算するあたり.

小雨が降り風の吹く中を帰宅.せっかくの花には過酷な天気になっている.

2013年4月2日火曜日

わんさか

年度が改まって二日目.森閑としていた学内にも,新入生とおぼしき若者らがわんさかと現れ始めた.

居室にて,いくつかメーリングリストのメンバのアドレス変更の対応をする.いまはメールからそれ以外への連絡手段への移行期間なのではないかと思う.メールを通常の通信手段とする人と,それ以外のSNSやコミュニケーションツールを主とする人と,混在しているようだ.

情報端末としても,パソコンを主に使う人(漸減傾向のようだが),タブレットを使う人,スマートフォンを使う人と入り乱れていて,しかもそれぞれ排他的でもないので,通信手段・使用端末の組合せで色とりどりである.

新入生とおぼしき若者は,市電で見かけるとほとんどがスマートフォンをいじってますね.おじさんたる私は,Kindleで対抗.先日安くなっていたときに仕入れた,「氷菓 (角川文庫)」を読んでみてものの,ちょっと苦しかった…….

氷菓 (角川文庫)
氷菓 (角川文庫)
posted with amazlet at 13.04.02
角川書店 (2012-10-01)
売り上げランキング: 68

2013年4月1日月曜日

新年度

今年は年度の更新が週明けにきていて,それでどうということもないが新年度になった.特に変わったことはないです.

底の抜けそうになっていたバックパックを更新.Ospreyの「OSPREY(オスプレー) タロン22 OS50277」という製品にした.登山用のザックのメーカーで,別に持っているものは以前から山用の装備として愛用していた.

荷物を移し替えてみると,重量は変わらないのに背負いやすい.もう少し紙製品を荷物から減らして軽量化を図りたい.

日中は,先月来考えていたことを書き出してみるのと,コンピュータで計算.思った結果にならず悩んだが,ほんのちょっとしたことで,4乗剰余記号であるべき所が恒等的に1になっていた.ひどい.そして意図したとおりに動いたがずいぶん遅いのだった.明日以降の宿題にする.

Kindleストアで安くなっていたので,「DOS/V POWER REPORT 2013年5月号」を購入.雑誌だと重くてかさばるが,Kindle本なら扱いやすい.