2012年12月31日月曜日

大晦日

子供らを引き連れて午前中から外出.

樹脂の板を敷き詰めて,それをリンクに見立ててスケート靴で滑る「エコリンク」に連れ出す.上の子はすぐに慣れて,よちよち歩きをしていた.下の子は,生まれたての子鹿のようになって,足がぷるぷる震えていたり,転んでしまっても起き上がるのに七転八倒したりと,非常に面白い見物だった.

面白そうなので,見学を決め込むつもりだった私も挑戦する.と言っても,何年かぶり2回目なはずだ.足の裏に,一直線のエッジの形を感じて,しかし痛いと言うほどでもない.思ったほど滑らない.よちよち歩きになってしまう.

暖かい物を飲ませて,コーヒー豆も補充して,昼時を大分過ぎたころに帰宅した.

紅白を最後まで見ていたのは,私と上の子.除夜の鐘を聞きたいという.行く年来る年が始まると,こっくりこっくりと船をこいでいる.年が改まって,ニュースが始まったので起こす.「鐘,鳴った?」と言うので,テレビでずっとやってたじゃないかというが,話がかみ合わない.要約すると,年が変わる瞬間に,町中に響き渡るように,ゴーン,と鳴ると思っていたらしい.時の記念日の,正午の号砲とごっちゃになっているような…….

2012年12月29日土曜日

ノート

休暇に入った.読もうと思って持ち帰った資料を眺めたり,うたた寝をしたり,子供の相手をしたりして日々を過ごす.

今日は朝から青空だった.午後遅くなって,ノート他文具の消耗品を補充に外出する時も,ドタ靴ではなく,ジョギングシューズ.

いつものツバメノート(A4)の他に,Thinking Powerプロジェクトの,「Steam Punk」.A4ノート,30枚60頁,方眼,ミシン目が入っており,さらに2穴が開けてある(穴なしもある).これはかなり理想のノートに近い.

先日開催の北陸数論研究集会「素数と結び目」のウェブページでは,一部講演者の方(プロジェクタで投影して話された方)の資料を掲載中です.



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2012年12月27日木曜日

結び目

水・木と北陸数論研究集会「結び目と素数」が開催され,参加していた(主催側の末席におりました).

水曜までは荒天で,参加者の皆様にはずいぶんご負担をおかけした様子だった.今日は持ち直し,時折青空も見える天気.しかし冷え込んで,道路がそちこちで凍結している.

私も昨晩は金沢に一泊し,朝は足下を気にしながら会場入り.終日聴講.途中でノートが尽きてしまい,また万年筆のインクも涸れてしまった.出先にはインクを持って行くように気をつけよう.

予定の講演が済み,撤収作業終了後は今後の打ち合わせなどもあり,そしていつものように高速バスに乗って帰宅.

これが終わってようやく年の瀬という感じである.


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2012年12月23日日曜日

動物園

午前中の晴れ間が見えている時間帯に,家族で動物園へ出かける.

日射しが当たれば暖かいけど……寒いね,という陽気だが,スタンプラリーを完遂すると粗品が当たるというので,子供らは張り切っていた.シマウマやキリン,フラミンゴ,羊に山羊に豚,ペンギン,ウサギ,カピバラ,プレーリードッグ,レッサーパンダ云々で,一通り見て回る.大鷲や雷鳥を見て感心した.

丘陵なので,それなりの高低差がある.下の子は,最後はおんぶ.

スタンプラリーの景品は,絵はがきとティッシュで,子供は「え~」という感想だったけど,楽しんでいたのだから良いだろう.遅めの昼食を取って帰宅.

動物園に捕らわれた動物というのは,どんな気分なのだろう.宇宙人の動物園に捕らわれた地球人が,慰みに他の小動物(昆虫だったか)を飼ったところ,動物を飼うのは知性の証,として解放されるような短編SFを思い出した.誰の作かは思い出せないけど…….

2012年12月21日金曜日

冬休み

子供らは今日の午後から冬休みに入ると言うことで,早く帰るように言われつつ出勤.

マヤ歴がどうこうとかで,今日で人類滅亡などと脳天気な声も聞こえてくる中,通常営業でお仕事.来年度の授業担当を確認して,すこしだけ作戦会議.教科書のことも考えつつ,書棚を物色したり.そんななか,仕事が増えそうになり,弱る.

昼食を挟んで,午後もそんな調子.

人類滅亡なんて,まさしく杞憂で,もしそうなるとしたら個人の力を超越しているのは明らかだし,そもそも,今日自分が滅亡しないように,道路を渡るときにはよく左右を確認せねばならない.

早めに帰ったつもりだったが,家事も早めに進行していたようで,相対的にはいつも通りだった.柚風呂につかる.

2012年12月20日木曜日

ご時世


午前中は私用で,すこしゆっくりめに出勤.書き物調べものをするがすぐにお昼.日が射して明るい.

夕方からの談話会からの連想で,神保先生の量子群の本(「量子群とヤン・バクスター方程式 (現代数学シリーズ) 」)を自宅から持ってきたので,眺める.学部の4年の時に,同期が卒業研究のセミナでこの本を読んでいて(彼らは物理専攻だったのだが),付き合って一通り読んだはずである.が,ほとんど揮発している.

4年生だったのが,たしか1991年度で,前年には京都でICMがあり,DrinfeldやJonesやWittenがフィールズ賞を受賞したりして,数学と物理とが大いに接近していたご時世だった.

4時から談話会.

終わってから,メールを書いているうちに,また遅くなってしまった.

2012年12月19日水曜日

ミッション

午前中は書き物,そして事務作業をしていた.昼食を挟んで,午後は会議が二つ.

大学のミッションの再定義,というテクニカルタームがあるのだが,「ミッションの再定義ってなんでしょう?」「再定義なんだから,もともとの定義があるのでしょう.」「ではミッションとはそもそもなんでしょう?」「ミッションの定義が問題ですね」「ミッションの原義は「布教」では.」「ははぁ,長引く不況」「いやいや」という感じ(フィクションだと思って下さい).

さらにメールを書いているうちに,いつもより遅くなってしまう.

行き帰りの市電で,数理科学 2013年 01月号 [雑誌]を読んでいる.学生時代の先輩氏が寄稿しておられて,ありがたくもご恵贈頂いた.

昨日届いたKindle Fire HDは,やはりAndoroidマーケット(Google直営のアプリ売り場)が使えず,Amazon公設のそちらしか使えないので少し戸惑う.Webサービスなら,ブラウザ越しに何とかなるが,少し不便である.例えばDropbox,と思っていたが,モバイル版を直接インストールできることをTwitterで教えて頂いた.他にも,Google mapsのアプリがあると良いのだが,云々.root化するという手はあるが,気を遣うことが増えそうで乗り気でない.

2012年12月18日火曜日

Fire

1週間を月・火の2日で生きる男.火曜日は朝一で線形代数.

土曜日の補講で,固有値・固有ベクトルを導入し,その続き.ハイライトはCayley-Hamiltonの定理で,証明は,固有多項式がその行列式であるところの行列の余因子行列を考えて,それらの積を取ると対角成分に固有多項式が並ぶスカラー行列が現れて,云々.

無理して証明しないで,いずれ単因子論を学ぶときに先送りしても良いようにも思った.

2限目は代数学.素イデアル・極大イデアル,環の準同型定理まで.この調子だと,少なくとも群の定義ぐらいはできるだろうか…….

昼食を挟んでB4ゼミ.Legendre記号に対するガウス和(2次ガウス和)の符号を決める話.Kroneckerに依るという巧妙な証明を読んだ.

帰宅してみると,AmazonからKindle Fire HDが届いていた.本体,カバー,充電器と別々の箱で届き,それ以外に1点注文していた物が届いたので,全部で4点が一度に届いたらしく,家族が驚いていた.

Kindle Fire HDのセットアップは特に難しいことはなく,無線LANに繋いだ後は,アプリを導入するのにワンクリックの設定が必要だったことくらい.TwitterやFacebookなどの無料アプリでもそうである.普段使っている,LenovoのIdeaPadと比べると,相当に軽快に動く.

一方,通常のAndroidタブレットではなく,Amazonのお墨付きのついたアプリしか使えないなど,しばりもある.

意外に音が良いのが驚きだった.長辺が上下に来る向きに持つと,スピーカーが左右にくるような配置で,ステレオの分離感もある.HDMIの端子も出ているので,テレビに繋いでみたい.

上の短辺(カメラが左手にくる向き)に,ヘッドホン端子があるが,最初はそこに接続したヘッドホンから音が出なかった.結局,ケース(Amazon純正のもの)から取り出して接続したら問題なく鳴った.ケースの厚みで,十分に接続されないらしい.




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2012年12月16日日曜日

平穏

昼食を取りに家族で外出した後,投票へいく(家人は午前中にすませていた).結構な人出のように見えたが,ニュースでは投票率が低いという.

午後遅くなって日が傾く頃,散歩に出る.今の時期には珍しく,午後から晴れ間がのぞき,道路も乾いている.いつものドタ靴ではなく,ジョギングシューズで早歩き.2時間ほどうろうろして,日も暮れた頃に帰宅.

20時を回ると,テレビが一生懸命,現状を伝え始めた.平穏を望む人の上に,平穏がある世の中であってくれますように.

2012年12月15日土曜日

補講

風の強い夜だったが,暖かい風だったのか,雪が消えている.今日は,先週京都出張でお休みにした分を,補講.朝一で線形代数.

当学部では,半期に2回,土曜日に補講日を設けている.今日がその日の一方で,次回は年明け2月.時間割が立て込んでいて,3年生の代数学の方は補講を入れられなかった.そちらは年明けと言うことになるだろうか.

まばらな市電で出勤する.教室へ行くと,やはり出席率はいつもの半分という感じだが,斟酌せず進めた.線形変換の基底の取り替えによる表現行列の変化,固有値,固有ベクトルなど.

終わって,B4ゼミ生が質問に来るということだったので待機.昼過ぎまで一緒に考える.市電で帰宅したら13時を大幅に回っていた.

2012年12月14日金曜日

休暇

明日土曜日が,学部全体の補講日で,私も先週京都出張で休講にした分を補講する.その分を代休にしなければならなかったので,本日休業.

昨日から,初冬の北陸には珍しい青空が広がっているので,ちょっと足を伸ばして散策したりしていた.

補講の時間割を見ると,学年・学科によっては,1限から4限まで講義が入っていたりする.きまじめなご時世である.

2012年12月13日木曜日

談話会

学生時代の指導教官氏をお迎えしての談話会の日.珍しく青空だった.

談話会には,近隣大学から院生の方が来て下さったりと,盛況だった.Iwasawa-Tate理論(ゼータ関数をイデール群上の積分で表示し,関数等式などを群上の双対定理から証明する理論)が自然に拡張されるような概均質ベクトル空間の分類に関するご講演.

終了後は懇親会へ.同僚も交え,楽しい一時だった.

2012年12月12日水曜日

超人的

朝から耳を疑うニュースがテレビに映るので,やや気を取られる.少しゆっくり目に出勤.

自室で書き物をしたり,ちょっと計算をしたりする.書き物は今週中を目途にしたい.それとは別に,ちょっとした思いつきで積分の計算を始めるが,しだいに見たことがない人たちが紙上に現れ当惑する.数学辞典の公式集や,Sageも動員して続行.Sageは,Mathematicaのように,超人的な答えを返したりはしないので,使いやすいと思う.

夕方は少し早めに退勤.コーヒー豆を購入して帰宅した.

2012年12月11日火曜日

Gauss和さん

1週間京都に遊学し,今週からまた現実世界を生きている.

雪降る中,1限目に間に合うよう市電で出勤.歩道橋の電熱が故障しているのか,階段が雪の斜面になっていて危ない.以前,くだりで足を滑らせてひどい目に遭ったことがある.

1限目は線形代数.線型写像と,その行列表示の話.2限目,代数学.イデアルの演算と,剰余環.昼食を挟んで,B4ゼミ.平方剰余記号の相互法則のGauss和を使った証明など.法 $p$ の世界と法 $q$ の世界を取り持つGauss和は偉い.Gauss和さんありがとう,と唱えながら,17時頃終了.

行き帰りの市電の中で,玉木大「広がりゆくトポロジーの世界―言語としてのホモトピー論」を読んでいるが大変面白い.


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2012年12月9日日曜日

昨晩から雪が降り,起きてみると20センチはあろうかという積もり具合だった.

終日家にいて,子供らの相手をしたり,一緒にテレビを観たり,彼らが遊びに行ったらちょっとノートを開いてみたり,読みさしの本を眺めたりしていた.

子供が観ているドラマの原案になっているというので,恩田陸,「夢違」を読んでみた.500頁近い大部な小説だが,頁の組み方がぱらっとしているので,すぐに読み終わってしまう.中盤までは話を膨らませながら,なかなかコワイ感じが良いのだが,終盤につれてちょっと……風呂敷がたたみきれないまま(あるいは読者が大幅に風呂敷畳みを肩代わりする形で)終わるのだった.ちょっと見込み違いだった.

子供が読みたがったが,ドラマの主人公である教諭は登場しないと言うと,ふ~ん,といって,それ以上は言わなかった.

夢違
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2012年12月8日土曜日

誕生日週間

この時期は誕生日が続く.昼食を済ませて,午後早い時間から買い物へ.

すでにめいめい心づもりがあったようだが,そこはやはり子供,混雑する店内で,現物をみると目移りがするらしい.四の五の言うところをなんとかまとめる.コーヒー豆を補充し,あらかじめ注文しておいたケーキを受け取り,帰宅.

ケーキにロウソクを立てて,写真を撮る.毎日じわじわと大きくなっているが,こうして区切りをつけるのも何か意味があるのだろう.

しかし,電池を買い忘れていた.親のつとめとして買いに出かける.外は折からの強い冬型で,吹雪に近い天候だった.電気屋も,暖房器具を買い増す人などで混雑していた.

2012年12月7日金曜日

上洛(5)

ホテルをチェックアウトし,荷物を抱えてバスに乗り込む.どこへ行くのか,修学旅行の中学生がぎゅうぎゅう詰めになっていた.

講演開始とほぼ同時ぐらいに会場入り.午前のセッションを聴講.昼食は,8月に来たときにも入ったラーメン屋.そのときは気がつかなかったけど,麺にそば粉が入っている?ような風味.進々堂で一服して会場に戻る.

午後もまじめに聴講.最後のセッションが終わり,来年に向けてのご挨拶を聞いて,駅へダッシュした.タクシーで烏丸今出川まで行き,地下鉄に乗り換えるのが早いと教わった.

簡単に土産物を買い,18時過ぎの特急に乗る.京都到着の時に10分ほど遅れていたが,結局富山着は30分遅れ.

月曜から金曜まで,ほぼすべての講演を聴講したのは,学生時代以来久しぶりだった.日常と隔絶されて,素晴らしい1週間だった.

2012年12月6日木曜日

上洛(4)

朝から面白いものを読みふけっていたら出遅れてしまい,結局30分ほど遅参した.密かに皆勤を狙っていたので残念至極.しばらく歩いて,バス乗り換えをしないですむ路線で会場へ.

午前の講演を聴講し,昼休みに,今出川通りの進々堂へ.昼食を取って,今度は百万遍の文具店にてノートを補充.ちゃんとツバメノートのA4が手には入って嬉しかった.万年筆のインクは,取り寄せれば明日には入ると言うことだったが,そちらは見送り.

生協の書店へ行って,捜し物をするが見当たらず.会場に戻る.午後もまじめに聴講して,夕方から公式のバンケットに参加した.

帰路のバスで三々五々解散し,私は閉店まで時間がなかったがジュンク堂へ.そこでもお目当ての本は見当たらず,しかし本がたくさんあって,心地よい空気を吸って吐く.またしばらく歩いて,別の書店へも立ち寄るが収穫なし.

2012年12月5日水曜日

上洛(3)

少し出遅れて,開始5分前に会場入り.

午前の部をまじめに聴講し,今日こそ「ますたに」へ.あまり体によいようにも思われないので,行くときは一人で行くようにしているのだが,今日は何人かで連れ立っていくことになった.一服して会場に戻る.

午後は次第に人口密度が上がり,午後2コマ目の講演が始まる時には,100%をやや超えるのでは,というほどだった.

その後,短時間で終わる打ち合わせ.さらに,わりとゆっくり目に打ち合わせ.

2012年12月4日火曜日

上洛(2)

バス二本を乗り継いで会場に向かう.道中,そこかしこに警察がいるのをみた.

定刻の9時に10分ほど余裕を持って会場入り.9時は早朝だという説と,そんなことないでしょ,という説とがあって,どちらが正しいわけでもない.午前・午後のセッションをまじめに聴講.今日は剛解析や局所Langlands,MZVの話が多かったか.

夕食をとりながら某打ち合わせをして,宿に戻る.京都の地理に不案内なので,ちょっとした勘違いで1Kmくらいのずれが生じたけど,なんとかつじつまを合わせた.


2012年12月3日月曜日

上洛

朝5時半だとまだ夜の気配.月は明るく星が瞬く.足下は凍てついている.滑らないよう気をつける.

6時過ぎのサンダーバードで上洛.途中,金沢駅で遅れた七尾線と待ち合わせたり,福井で霧のため徐行運転をしたりで,20分遅れで京都駅.しかし,青空の下をしだいに京都へ近づくのは楽しかった.琵琶湖畔を走るあたりがお気に入りの景色だ.

研究集会「代数的整数論とその周辺」に参加するために京大へ.終日まじめに聴講したが,お昼休みに昼食を取りに「ますたに」へダッシュ.しかし定休日!毎年同じ事をやっているような気がする.「實徳」へ転戦するも,臨時休業.仕方ないので,以前入ったことがある定食屋へ行くが,初めて入るところだった…….

夜は打ち合わせ.

長丁場なのでうまくペース配分してがんばろう.

2012年12月1日土曜日

片思ひ

朝から,子供の催し物を観に一家でお出かけ.小雨の降る寒い朝.あらかじめ,ホールの暖房は入りません,という連絡があったので,山用の長袖のインナーを着込んだ.

親御さんがびっしりと詰め寄せたホールで,すきま風に腰を冷やされつつ観劇.子供らが歌ったり踊ったり劇をしたりするのである.たしかにかわいらしいのだけども,歌ったり踊ったり劇をしたりするからかわいらしいのではなく,それはもともとそうなのである.

「子供のそういう催しには行ったことがない」と澄ましてみたい,と思わなくもないけれども…….

終わって外を見ると,みぞれのような,雪のようなものがざくざくと降っている.昼食は外でとり,少し買い物をして,さらに昨日忘れた列車の切符を取りに行ったりして,帰宅したら午後も終わろうかという時間だった.

帰宅して一服しつつ,昨日切符と一緒に購入した,加藤和也先生の「数論への招待 (シュプリンガー数学クラブ)」を眺める.類体論とは何か,を伝える1章と,$p$進数についての話の2章とで構成されている.類体論と七五三,$p$進数は,見えぬけれどもあるんだよ,という感じで大変面白い.

1章の終わりで,窪田空穂の「とふとむもあはれむも皆人として片思ひすることにあらずやも」「今にして知りて悲しむ父母がわれにしまししその片思ひ」という歌がひかれていた.

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