2011年12月10日土曜日

誕生日週間

同じ週に子供の誕生日が2回あるので,毎年今頃はお誕生日週間である.子供らも家人も,いつもより浮ついている.
週末の今日、お望みの玩具を買ってもらい(サーティワンなんて滅多に行かないのに,どうしておもいついたのだろう),ケーキにもありついて嬉しそうだった.健やかに育ってくれて嬉しい.


2011年11月3日木曜日

暖かい文化の日・子供御輿・無線LAN

文化の日は例年町内の子供御輿がある.毎年肌寒く,ことによると冷たい小雨に耐えながら,だったりするのだが,今年は汗ばむような気候だった.ここしばらく晴天が続いていて,北陸の晩秋がこんなに過ごしやすいことは珍しい.20人前後の子供たちが,青い法被をまとって町内を練り歩いた.

自宅に無線LANを導入.これまで有線でそれほど不便無く過ごしていたが,ちょっとした思いつきである.「BUFFALO おまかせ節電 11n/g/b対応 無線LANルーター Air Station 単体 WHR-G301N」というもの.特に深く考えて選んだのではなく,殆ど値段で決めた.

設置作業も,添付の文書通りに繋いで,ディスクをパソコンに入れて,ぽちぽちとクリックしていくだけ.問題なく使えるようになった.何が起こっているのかぜんぜん分からないが,技術の進歩というのはそういうものなのだろうか.

添付文書を見ると,ゲーム機で使う場合,スマートフォンで使う場合,などの説明が先に来ていて,時代の流れを感じる.子供の雑誌「たのしい幼稚園 2011年 12月号 [雑誌]」の付録がそもそもスマートフォンカードケース,とかいうご時世である.

2011年9月12日月曜日

らじる★らじるでNHK-FMを聴く

9月1日から,NHKラジオ放送のIPサイマルラジオ放送が始まった.「らじる★らじる」という.端的に言うと,NHKラジオのラジオ第一,第二,FM放送を,インターネット経由で,国内ならばどこに居住していても聴くことができる,というサービスである.

パソコンでhttp://www.nhk.or.jp/radiru/ にアクセスして,後は指示通りにすれば特に何の準備もいらない.音質はラジオ放送だと思えば十分である.私の自宅では,FMは綺麗に入ると思っていたが,らじる★らじるの方がより良い.ただ,例えばノートパソコンを使っているなら,内蔵のスピーカではなく外付けのものを使う方がよいと思う.私はUSB接続のDAC(ONKYO WAVIO USBデジタルオーディオプロセッサー ブラック SE-U55SX2(B)をノートパソコンに接続し,光経由でミニコンポに接続している).

パソコンで聴くのだから,録音するのも自在である.エアチェックという懐かしい単語を思い出す.Linux環境だと,rtmpdumpというソフトでファイルに書き出すことができ(Macの方は柏野さんのblog記事が参考になるだろう),cronを使えば定時に予約録音もできる.mp4aフォーマットの再生は,rhythmboxにしかるべきプラグインを導入して問題なくできた.

rtmpdumpは最新版をgit経由でもらってきて,自分でコンパイルする.私が使っているのはUbuntuなので,その前にlibsslを導入しておく必要があった.あとは make sys=posixで問題なし.起動する際の引数は検索して見つけて頂きたい :)


IPサイマルラジオ放送といえばradiko が先発だが,特定の地域に居住していないと聴けないようにしてあり,富山は未だに対象外である.

ここ数日,らじる★らじるを聴いていて,音源を購入する機会が増えた.音質は上述のように十分なのだが,十分満足のいくレベルではなく(ラジオなのだから当然だ),それなら,というので買ってしまうのである.

CDは,午前中に注文すれば翌日には届くし(amazon.co.jpのamazonプライムサービスを使っている.地方在住ならばメリットはあると思う),うまくすればダウンロード販売で手に入ることもあり(amazonのMP3ダウンロード,Apple iTunes, Universal Musicのダウンロードなどなど),そうすると聴いている最中に既に入手完了である.

このまま当然のサービスとして定着していってほしい.

2011年9月2日金曜日

PCAS'11

研究集会「計算機代数システムの進展」に参加,講演もするために数日間博多に滞在(平成23年8月28日(日)~31日(水)).その間,首相が替わったりしたようだが,ぜんぜんぴんときていない. 多様なバックグラウンドを持った人たちが集まると言うことで,主に代数的整数論,計算機代数,暗号がキーワードという感じだった.大変刺激的な集まりだったと思う. 特筆すべきなのは,この集会のオーガナイザーがD2の学生の方で,運営に当たられたスタッフの方々も込めて,院生が主体の催しだったと言うこと.非常に良くオーガナイズされており,舌を巻いた. もう一つは,非常にソーシャルな催しでも会った,事.雰囲気の一端を味わって頂くためには,以下に貼り付けたものを見て頂くと良いと思う:



なお私の講演の際のプレゼンはこちらに.

後記(2011/09/12):参加者の一人 @t_teruya さんが,togetterにまとめてくださっています:PCAS 2011

2011年8月7日日曜日

海水浴

子供にせがまれて海水浴へ.

あまり遠出もしたくないし,海岸まではそれほど離れてもいないので近所の海水浴場を探す.偶々前日に近くまで行っていた,射水市の海老江海浜公園の海水浴場へ.

駐車場は無料,シャワーも冷水ながら無料,手洗いもある.混んではいたが,芋を洗うような,と言うほどではない.子供たちを海水につからせて,自分もちょっと犬かきをしたりして遊ぶ.

2011年7月21日木曜日

木曜日はセミナ:Minimal Ramification Problem

前期最後の北陸数論セミナ.今日はminimal ramification problemについて.
Kisilevsky and Sonnの次の論文を中心として,最近の進展(講演者のNさんのお仕事も含めて)の紹介だった:

On the minimal ramification problem for -groups

(arXivだと,http://arxiv.org/abs/0811.2978 と思われる).

素数$l$に対して,$l$群$G$でランク($G^{{ab}}:=G/[G, G]$について$G^{{ab}}/(G^{ab})^{l}$の$\mathbf{Z}/l\mathbf{Z}$上の次元,$\mathbf{Z}$は有理整数環)が$n>1$であるものを考える.最小分岐問題とは,$G$を,Galois拡大$K/\mathbf{Q}$ ($\mathbf{Q}$は有理数体)で,たかだか$n$個の素点が分岐するようなもののGalois群として実現できるか,と言う問題をいうらしい.

上の論文では,ある特別な$l$群のクラスに対して,そのクラスに属する$l$群については肯定的であることを示している.さらに進行中の様子については,上の著者らの共同研究者であるNeftinさんのプレゼンなどが参考になる.

2011年7月18日月曜日

プール・Under current

子供にせがまれて,久々にプールで泳ぐ.泳ぐのではなく,子供がプールで水遊びをするのにつきあうのである.2人ともビート板を腹にあてがい,中腰になって水の中を歩き回ったり這い回ったりして大喜びだった.

試しに,水深1mほどのプールに移って,自分も泳いでみる.昔ちょっと凝ったことがあり,といっても自己流なので未だに平泳ぎ専門なのだが,水の中を滑空し,水を捕まえて引き寄せながら水面に乗り上げ,また水中に飛び込みつつ水を蹴り出す,と言う一連の動作を体がまだ覚えていた.

小一時間子供を遊ばせて撤収.

気怠い午後に,豊田 徹也「アンダーカレント アフタヌーンKCDX」など,ごろごろしながら読む.連載されていた頃にも楽しく読んでいたのだが,単行本を買うのは今頃になってしまった.静謐な,僅かに調和しない響きが残るストーリーである.

水つながりなのは偶然.たぶん.

2011年5月12日木曜日

連休半ば,のとじま水族館



連休半ばは,のとじま水族館へ日帰り.

道を調べてみると思ったほど遠くもなく,2時間少々である.氷見から中能登へ抜ける道は,山道でワインディングロード.水族館直前で30分近く渋滞していた.ドライバだけ車中へ残し,私と子供たちは10分ほど歩いて先に到着.11時前後.

園内に入るとすぐに,ジンベイザメの大きな模型があり,決まり事でもあるかのように皆写真を撮っている.ので郷に従う.家人とも合流.

最初の出し物は,いきなりジンベイザメの本物が泳ぐ大水槽.青い光の中を悠然と泳ぐ様を見て,手もなく感心していた.確かに大きいのである.

順路に沿ってみて回り,電気式カートに乗ったり(これならパパも運転できるぞ,と言ったら子供が不思議がっていた),ペンギンの行進をやり過ごしたり,昼食の時に味噌汁をこぼしたり(子供ではなく,私が),イルカショーを楽しんだりして,一日楽しく過ごした.

そういった家族が大勢ごった返す中にいると,ふと不思議の感にとらわれるのである.

連休前半

連休前半は,実家から父母が来て,孫たちと交流するという催し.天気があまりよくなく,特段観光らしい観光にも出かけず,家の周囲で遊んでいた.

子供たちは,ショッピングモールでおもちゃを買ってもらったり,ゲームセンターで遊んだり(乗り物に乗るくらいだが),甘いものを食べさせてもらったりと,年相応に楽しんだようだった.

下の子などは,トーマスのプラレールだの,プラレールの立体交差用レールだのを買ってもらい,喜んでいたが,むしろ父親の差し金であることにいつ頃気がつくのだろうか.

日曜の朝に帰路につく祖父母の車を見送りながら,上の子供が,「じいちゃ~ん!」と号泣するのが哀れを誘った.

2011年4月29日金曜日

木曜日はセミナ:Cohen-Lenstra Heuristics

恒例の,北陸数論セミナへ.今日は自分がしゃべる番で,H. CohenとH. W. Lenstraの,いわゆるCohen-Lenstra Heuristics(以下CLHと略)についての雑談をした.当該論文はこれ(PDF).参加者は他に2人で,ひっそりと.

CLHが紹介されるときには,しばしば,奇素数$l$を固定して,判別式$D$を持つ虚2次体の類数(イデアル類群の位数)$h(D)$が$l$で割り切れないような$D$の密度の評価式として述べられるようだ:



この式がどうもうまく表示されない.念のため別の方法でも書いておく:


これはもちろん誤りではないが,CLHはより根本的な予想を述べたものである.つまり,虚2次体のイデアル類群の奇部分が,「ランダムに分布している」,という主張である.つまり,奇数位数の有限Abel群の同型類全体$\mathcal{A}_{o}$の上で定義されている関数$f$に対して,$M_{-}(f)$と$M_{0}(f)$をを次のように定義する:



こちらもうまく表示されないので,別の手段でも書いておこう:

\[
M_{0}(f):= \lim_{X\to\infty} \frac{\sum_{[G] \in\mathcal{A}_{o}(X)}
\frac{f([G])}{|\text{Aut}{([G])}|}}{\sum_{[G]\in\mathcal{A}_{o}(X)}
\frac{1}{|\text{Aut}{([G])}|}},
\]
ただし,正の実数 $X$ に対して$\mathcal{A}_{o}(X)$は奇数位数の有限Abel群で位数が$X$以下のものの同型類全体,$\text{Aut}(G)$は$G$の自己同型群,$|S|$は集合$S$の元の個数,である.

このとき,虚2次体のイデアル類群の奇部分のランダムな分布(Cohen-Lenstraの論文で,Fundamental Assumptionとされているもの)とは,次のように定式化される:
\[
M_{-}(f) = M_{0}(f).
\]
右辺が,純群論的な量であることに注意されたい.

$f$として,考えている群に対する色々な性質の特性関数をとり,右辺を計算することで,イデアル類群の奇部分が同じ性質を満たす虚2次体の「密度」が求まる,という仕組みである.例えば奇素数$l$を取り,$G$の位数が$l$で割り切れないとき$1$, そうでないとき$0$とすると,上に述べたような無限積が現れる.

Cohen-Lenstraの論文の大半が,このような計算をするための枠組みの解説に費やされている.しかも,有限Abel群ではなく,Dedekind整域$A$を固定して,有限$A$加群に対して定式化されている.実際に2次体の密度の話がされるのは,最後の節だけである.

また,2次体だけでなく,より高次の体の族を扱おうという試みも当初からなされているが,より一層speculativeになる.

セミナではまた,関数体の場合の話も少しだけ触れた.

MathJaxを使ってblog記事を書いてみたが,ちょっともどかしい.普段通りにエディタの上でTeXの文書を書き,それをblogの編集画面に貼り付けるのが一番簡単なようである.また,blog記事のpreview画面では,意図したようにTeXでレンダリングされないこともたまにある.難しいものである.補助的に,オンラインで使えるEquation Editorも使用した.

2011年4月13日水曜日

MathJaxを導入してみた

blogに数式を表示する為に,MathJaxを導入してみた(つもり).この投稿はMathJaxのテストなので,内容は特にないし,すぐに消すかもしれない.

MathJaxの導入のために参照したのは,黒木玄さんのこの頁

まずRiemann zeta関数:$\zeta(s) = \sum_{n=1}^{\infty}\frac{1}{n^s}$. 但し$\Re(s)>1$. ついで,ディスプレイ数式は,\[\zeta(s)=\prod_{p}\left(1-\frac{1}{p^s}\right)^{-1},\] 積はすべての素数$p$に渡り,$s$については先と同様に実部が$1$以上.

おおむねうまくいっているように見える.IE8を使うとレンダリングが非常に遅くなるらしいが,好んでIE8を使う人もいないだろうから,よいことにする.

2011年4月2日土曜日

人間の三つの弱点

「滅多に更新されない」と揶揄されたりもするこのblogだが,年度も変わったことだし,などと理由を付けて閑文字を連ねる.しかし,引用である:

人類が,何であれ大きな事業に着すする機会に直面したときに,私たちの努力をはなはだしく妨げる人間の弱点がいつも三つある.第一に,私たちは共通の目標を設定して,合意に達することがなかなかできない.第二に,十分な資金を調達できない.第三に,惨憺たる失敗を恐れてしまう.(F. ダイソン,「叛逆としての科学―本を語り、文化を読む22章」第18章,p. 265)


未曾有の大災害から三週間が過ぎて,漸く,その先のことを考えなければならないと多くの人が思う一方で,その道のりの困難で遼遠なこともつくずく思われる.

……それに打ち勝つために科学技術の魔力を何も使わなかった.彼らが勝利を収めるのに必要とされたのは,ストレスにさらされた人間が発揮することのできる美徳のすべて,すなわち,強靱さ,勇気,無私の心,洞察力,常識,ユーモアのセンスだった.(同,p. 268)


平安が皆様の上にあるよう祈ります.